トヨタ自動車の加藤光久副社長は6月25日に行った燃料電池車(FCV)に関する説明会で下記のように強調した。
「自動車の次の100年のキーは電動化だと思っています。この電動化の流れをつくったのがハイブリッドで、ハイブリッド技術はこれからの電動化を進化させるキーテクノロジーだと考えています。そして、将来のモビリティ社会を担うFCVの技術を支えていきます」。
今回のFCVはまさしくその典型で、モーターやバッテリーなどハイブリッドの部品を共有。その結果、少し前まで1億円以上とされていた価格を約700万円にまで下げることができた。
「トヨタは1997年にハイブリッド技術、『プリウス』という新しい車を世に問い、今や車社会の当たり前にまで育ててきました。FCVはこれからのモビリティ社会に向けた提案です」と加藤副社長。1997年に登場した『プリウス』は2012年に初めて年間販売台数が100万台を超え、本格的な普及時代に入った。FCVも2030年には同じようになっているかもしれない。
同社は今後、さらにFCVスタックの小型化やコストダウンを進め、価格も下げていく方針だ。