スマートコミュニティJAPANの構成展の1つである次世代自動車展において、次世代自動車振興センターがEV充電器の合同展示を展開していた。通常、こうした環境関連の展示会ではEV充電器のメーカーがそれぞれブースを出展し展示しているが、こうして一度に見比べられるとデザインだけでない機能の違いなどにも気が付いて、分かりやすい比較ができる。
家庭用から急速充電器、そして「リーフ to HOME」などのスマートハウス用設備まで、様々なタイプの充電器が並べられている。
電機設備メーカーの東光高岳が展示していたのは、急速充電器と専用の課金装置。これはコイン式なのでICカードにチャージされていなくても充電できるなど気軽に使えるのが特徴だ。もちろん本体にICカードリーダーを内蔵することで、ICカードにも対応すると言う。
EVの実用性を高める急速充電器の設置については、愛知県や静岡県が特に進んでいるが、多くの自治体で昨年度までの目標台数はクリアしている。しかし、EVの台数が少ない現状には対応できるものの、全国レベルで見れば登録台数は目標に達していない。つまり、EVが本当にエンジン車の代替えとなるには、まだまだ充電設備が不足しているのである。
そんな中、今回の展示でもEV充電器の設置をビジネスチャンスとする働きも感じられた。補助金を活用して少ない費用負担でEVユーザーの来店機会を得る、というものだ。何しろ、家庭用なら最大1/2、店舗用であれば最大2/3もの設置費用を補助金で賄えるのだ。さらに基準を満たせば自動車メーカーからも支援金という形で費用の援助も受けられるそうだ。
燃料電池車の補給源である水素スタンドの建設が遅れ気味と言われている中、補助金を追い風にEVスタンドの普及が進むか。ガソリン高騰の現在だけに注目を集めそうだ。