東レ、上海に研究開発施設を新設…炭素繊維複合材などの研究開発強化

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東レ、中国に新しい研究開発施設を開設(新社屋の外観)
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東レは、中国の現地法人である東麗先端材料研究開発(TARC)が新しい研究施設を完成、上海を拠点とする研究・技術開発の新体制を確立したと発表した。

中国での製品開発・技術サービス機能を強化し、中国事業の拡大を加速させるのが狙い。

TARCは2、樹脂、フィルム、炭素繊維複合材料、電子情報材料、水処理・アメニティーの各事業分野の戦略に基づいた中国事業拡大のための研究・技術開発拠点として2012年1月に上海に設立した。中国顧客向け製品開発・技術サービスを行うとともに、中国で研究する意義のあるテーマを日本国内の研究所と一体となった研究を推進している。

今回完成した研究施設は、延べ床面積6725平方メートル。鉄筋コンクリート造3階建ての新建屋に、実験室、試験工場、分析室などを備える。フィルム、炭素繊維複合材料、電子情報材料などの製品開発・技術サービス機能の充実を図るため、成形機や印刷機などの試作・分析・評価の設備を導入した。

新しい研究開発体制の確立により、中国顧客固有のニーズに合った新商品・技術開発を一層強化するとともに、技術サポートによる顧客へのサービスを充実し、拡大が見込まれる中国市場で東レグループの事業拡大を推進する。

東レでは、2002年に中国での最初の研究・技術開発拠点である東麗繊維研究所(TFRC)を江蘇省南通市に設立した。続いて、2004年には上海にTFRCの分公司を設置、これを母体として2012年1月にTARCを発足、中国における研究・技術開発拠点をTFRCとTARCの2社体制とした。

東レは、南通に繊維の生産/研究・技術開発が一体となった体制を確立しており、TFRCはこの体制を生かして、東レグループの繊維製品をグローバルに展開するための研究・技術開発拠点として位置づける。

一方、上海に拠点を置くTARCは、東レの営業拠点があり日本からのアクセスが良く、東レグループ各社が連携して中国の顧客へアプローチすることが容易で、優秀な即戦力人材を集めやすいなどの地の利を生かし、東レの中国における先端材料の研究・技術開発の拠点として、今後も体制を強化する構え。

《レスポンス編集部》

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