BMWジャパンは、6月21日より、『4シリーズ』の新たなボディバリエーションである『4シリーズ グランクーペ』を発売する。
BMWには同じセグメントに『3シリーズ グランツーリスモ』がある。このクルマとの住み分けについて、同社BMWマーケティング・ディビジョンプロダクト・マネジメントプロダクト・マネジャーの御舘康成さんは、「まず、『3シリーズ』のセダンはスポーティなハンドリングと乗り心地のベストバランスだ」と定義する。
そして、3シリーズグランツーリスモは、「セダンよりもホイールベースを伸ばしているので(2810mmから2920mm)、クルーザーのようにゆったりとリアシートの乗員にも寛いでもらえるクルマだ。ただし、ホイールベースが長いので、ステアリングのダイレクト感は(セダンより)大人しくなる方向だ」とその性格を説明する。
では、『4シリーズクーペ』やグランクーペはどうか。「セダンよりもトレッド幅を広げているので(320iセダン 前1530mm/後1570mm、420iグランクーペ前1545mm/後1595mm)、3シリーズのセダンよりも、さらにダイレクト感のあるハンドリングが楽しめる。ところが、ダイレクトになると、ドライバーは楽しいが、多分後席の乗員はハードに感じるかもしれない」。
そこで、「グランクーペはしっかりと室内空間を作った。特にリアシートは、サイドサポートに包まれて、スポーティさを体で感じながら乗るのも楽しいだろう。それほど長距離でなければ、スポーティさを感じながら乗るのもいいのではないか」と御舘さん。
その室内のデザインについて、「4シリーズグランクーペのインテリアはプレジャーボートのイメージだ。特に、リアシートのサイドがラウンドしていることが特徴で、通常セダンはドア面とリアシートのバックレストは垂直にあたる。しかしこのクルマはサイドサポートがドアに回り込むようになっており、サイドサポートを確保している。これは、特徴的なデザインのひとつでもある」と述べ、4シリーズクーペ譲りのスポーティなハンドリングと、4ドア化によるリアシートの実用性を確保したのが4シリーズグランクーペであると語った。