電気自動車(EV)が普及するにつれて、EV用急速充電器を併設する施設が増えつつある。ガソリンスタンド(サービスステーション:SS)でのEV充電は、燃料を給油するように誰にでも簡単に利用できるのだろうか? EV初体験という女子、木下桜さんと一緒に、SSにある急速充電スタンドを使って電気自動車の充電を体験してみた。
◆EVの不安要素は充電?
電気自動車(EV)は燃料が必要ない代わりに当然充電が必要、いままでどおりガソリン車と同じ感覚でガソリンスタンドで充電ができると、洗車や空気圧チェックといったカーケアもお任せできる便利さに加えて、24時間営業の店舗が多いので、いつでも充電できる安心感もある。
木下さんはカー用品店でもアルバイト経験のあるほどのクルマ好き女子。そんな彼女も、EVのステアリングを握るのは今回が初めて、ということで興味津々。「とても静か!」「未来のクルマみたい!」とはしゃぐが、「でも充電をどうやったらいいのかがわからなくて…?」と不安そう。今回、カード発行からEV充電まで挑戦したのはENEOS(JX日鉱日石エネルギー)のサービスステーション。ENEOSでは全国20ヵ所以上のサービスステーションに急速充電器を設置、メンバーカードを店頭で即時発行している。
ENEOSで充電器を利用する時にはENEOS EVチャージメンバーカードなどの専用カードが必要だ。とはいっても、メンバーカードの発行は、名前と住所の記入をするぐらいで、申し込みから数分ですぐに手続き完了。「思ったよりも簡単なんですね!すぐに利用できるなんてびっくり」とメンバーカードを手にした木下さん。
利用料金の引き落としに使うクレジットカードなどの細かな個人情報の登録は後日ウェブサイトで行うので、急いでいる時でもすぐにカードが発行・利用できるのだ。また、カード発行を担当したスタッフは、カードと一緒に利用可能な充電器マップを渡してくれた。東京・神奈川を中心に60ヵ所以上の充電器が、この1枚のカードで利用できるとのことだった。
◆メンバーカードを受け取ったら、早速急速充電器で充電に挑戦
スタッフに「充電器の利用は初めて」と伝えると、入会手続きを担当したスタッフが気軽に、充電を手伝ってくれる、とのこと。木下さんも、「何かわからないことがあった時、相談に乗ってもらえるのがガソリンスタンドで充電するメリットなんですね」と納得した様子。
木下さんは、スタッフの指示に従って、リーフの充電口を開いて急速充電器にある充電ケーブルを接続し、充電器にある情報端末で充電方法を選択、充電開始のスイッチを押すと、すぐに充電がスタートした。
充電が開始されたのを確認すれば後は充電終了を待つだけ。80%充電であれば、通常20~30分で充電を終える。急速充電器の規格CHAdeMOの語源のとおり、お茶でも飲んで休憩するのがいいだろう。
ENEOSのサービスステーションにはお客様用の休憩施設が設置されているので、木下さんも中で一休み。店内には充電状況が確認できるモニターが置かれており、充電待ちのクルマを気にする必要がない。しばらくするとモニターのチャイムが鳴った。充電完了の合図だ。
「何も難しいことはなく充電できて、最初の不安は取り越し苦労でしたね。わからないことはお店のスタッフに相談すればよいし、次からは一人ででもできそうです」と木下さんも満足したようだ。さらに、メールアドレスを登録しておけば、充電完了とともにメールで充電完了のお知らせが届くので、周辺でちょっとした買い物や休憩をすることも可能だろう。
◆気になる利用料金は?
さて、気になるのは充電会員の料金。これまでENEOSでは、月額3000円で充電し放題(ENEOSカード決済の場合、その他のクレジットカードの場合はプラス500円)の「定額プラン」のみを提供してきたが、2014年1月より、新たに月額1500円(ENEOSカード決済の場合)からの「回数別定額プラン」を開始した。この「回数別定額プラン」は、ENEOSカードによる決済であれば、充電回数が月に0~4回までなら月額1500円、5~8回までは月額3000円、9回以上なら月額4000円で何回でも充電ができる。月によって使ったり使わなかったりといった、外出先で急速充電器を利用することが少ないユーザーにとっては、定額プランに比べ、料金を抑えることができるお得なプランとなっている。
また、ENEOSではメンバー会員以外でも充電器を利用することができる。料金は1回当たり1000円(クレジットカード決済のみ)。自分のカーライフに合った料金プランを選択すると良いだろう。
【関連リンク】ENEOS EVチャージメンバーカード