NTNは、ロールス・ロイスが開発中の新型ジェットエンジン「トレントXWB」に搭載される量産用の軸受を受注したと発表した。
トレントXWBは、ロールス・ロイスのジェットエンジン「トレント」ファミリーの最新タイプで、エアバスの中型旅客機であるA350XWB向けに開発した。エンジンの推力は、7万4000~9万7000ポンド(330~430kN)で、同社特有の3軸構造設計を踏襲し、排気ガス低減を実現した高バイパスエンジン。現時点で、トレントXWBは、A350ファミリーに採用された唯一のエンジンとなっている。
A350ファミリーは、2014年から商用運航を開始する予定。
NTNは、桑名製作所(三重県桑名市)と、フランスにある連結子会社NTN-SNRのアルゴネ工場に航空宇宙用軸受専用工場を持つ。今回受注したトレントXWBエンジン用軸受も両工場で生産する。
桑名製作所は、日本の軸受メーカーとして初めてJIS Q9100品質マネジメントシステムとNadcap 特殊工程認証を取得し、ジェットエンジン、ヘリコプター、ロケット、人工衛星に使用される高機能・高品質な軸受を製造、世界各地の航空宇宙関連企業に供給している。
NTN-SNRのアルゴネ工場は、フランス軸受メーカーとして、長年にわたってジェットエンジンやヘリコプター、ロケットに使用される軸受を、多くの航空宇宙関連企業に供給してきた。
NTNグループでは今後も、成長が見込まれる航空宇宙産業に注力していく方針で、2017年には世界の主要航空宇宙関連企業向けに年間75億円の販売を目指している。