ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ZF社は7月26日、米国サウスカロライナ州に、乗用車用オートマチックトランスミッションの新工場を開業した。
新工場では、すでに複数の市販車に搭載されている8速ATを生産。また今後、市販車に採用される9速ATの生産も開始する。ZFによると、9速ATの生産は世界初だという。
同社はサウスカロライナ州の新工場の建設に、およそ4億5000万ユーロ(約585億円)を投資。ZF社の1回の投資としては、過去最高額。新世代の乗用車用トランスミッションの中核生産拠点に位置づける。
新工場の年産能力は、120万基。このうち、8速ATが40万基、9速ATが80万基と、9速ATがメインとなる。2016年までには同工場を拡張し、さらに生産能力を増やす予定。
ZF社のステファン・ソマーCEOは、「米国のオートマチックの拠点開業をうれしく思う。これは自動車メーカーとの距離を縮め、我々の北米事業を推進する上で、重要なステップ」とコメントしている。