帝国データバンクは、ロシアに進出している日本企業について調査して結果をまとめた。それによるとロシアに進出している日本企業は、2013年6月末時点で239社判明した。
業種別に見ると、トップは「製造業」の100社で、全体の41.8%を占めた。次いで「卸売業」の68社。「製造業」が最多となったものの、多くが販売子会社としての進出で、ロシアは産業集積が進んでいないうえ、人件費が高いこともあって、製造拠点としての進出は限定的。
進出地域が判明した163社を見ると「モスクワ」が111社で構成比は68.1%。次いで「ウラジオストク」の18社、「サンクトペテルブルク」の15社の順。約7割が首都「モスクワ」に集中しているものの、地理的条件から、極東地域である「ウラジオストク」や、港町である「サンクトペテルブルク」も上位となった。
年商規模別に見ると「1000億円以上」が93社でトップ。次いで「100億円以上1000億円未満」の69社となった。ロシアを製造拠点とした進出が少なく、大手メーカーに帯同した中小部品メーカーの進出もあまり進んでいない。一方、資源や内需目的の大企業が多く進出しており、上場企業が129社と過半数を占める。
進出企業の本社所在地を都道府県別に見ると、「東京都」が136社で過半数を占めた。2位は「大阪府」の19社、3位が「神奈川県」の14社、4位が「愛知県」の13社、5位が「北海道」の11社の順となった。地理的に近いこともあり、「北海道」や「新潟県」も比較的上位に位置付けられた。