【フィット プロトタイプ 試乗】国内コンパクトカー市場の勢力図を塗り替える可能性も…戸田治宏

試乗記 国産車
ホンダ フィットHV(プロトタイプ)
  • ホンダ フィットHV(プロトタイプ)
  • ホンダ フィット(プロトタイプ)
  • 戸田治宏
  • ホンダ フィット(プロトタイプ)
  • ホンダ フィット(プロトタイプ)
  • ホンダ フィット(プロトタイプ)
  • ホンダ フィット(プロトタイプ)
  • ホンダ フィット(プロトタイプ)

『プリウス』と同様の電気式シフトをDレンジに入れると、『フィットハイブリッド』は音もなくEV走行を始める。さらにアクセルを踏み込めばアトキンソンサイクルの1.5リットルエンジンが目覚めるが、振動は皆無に近い。

そして、モーターアシストと相まって力強く加速。そのトルク感はガソリン+CVTの1.5Xを凌ぐ。じつはDCTも7速を駆使して小刻みに変速しているが、それも意識しなければわからないほど滑らかだ。高速域は基本的にエンジン動力で巡航し、静粛性は上々。低中速でアクセルを戻せば即座にエンジンが停止し、再びEV走行に移行する。

電動サーボブレーキは『アコードハイブリッド』よりストロークが短く、自然でスポーティなタッチに仕上げられている。操縦性も従来のような安定性一辺倒ではなく、軽快感をグッと高めた印象。ハイブリッドシステムからシャシーまで、まさに走りのすべてが現行とはまったくの別モノなのだ。

ガソリン車のほうも、1.3Gはやはり燃費に有利なアトキンソンを採用しながら動力性能を犠牲にせず、走りの質感は大幅アップ。RSはパワーがビンビンの1.5リットルエンジンと6MTでスポーツ性が格段に向上している。

スタイリングの思い切ったイメージチェンジは意外だったが、あとは期待どおり、いやそれ以上の出来栄え。モード値で『アクア』を超えたハイブリッドの超低燃費性能がホンモノなら、新型フィットがHVを含む国内コンパクトカー市場の勢力図を塗り替える可能性は十分にある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

《戸田治宏》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集