デンソーは第33回オートサービスショー2013の会場で、7月末から開始するクラウドサーバとスキャンツールを連携させた新しい整備診断サービスを発表した。
「DST-クラウド」と名付けられたこの新サービスは、車両に接続するスキャニングツール、コンピューター、クラウドサーバの3要素で構成される。スキャニングツールで読み取ったデータを元に、コンピューターでインターネットを使いクラウドサーバに接続し、サーバ上の蓄積データを生かして診断などを行う。
クラウドサーバ上にはメーカーが提供しているサービスデータだけでなく、デンソーが蓄積したリアルワールドでの故障データなどがあり、それらを利用してより早く、的確な整備情報を提供することができる。利用者が増えることでデータが増え、診断はより正確に、緻密になるという仕組みだ。
また、車両ごとのデータを使い整備点検簿を製作したり、履歴をカルテ化することなども容易で、顧客サービスの充実を図ることができる。価格はすべてオープンだが、初期費用の目安はスキャニングツールがソフトウエア(1年契約)込みで約10万円、PC用ソフト(1年契約)が5~6万円、クラウドサーバへの接続ライセンス料が約2万円(1年契約)とのこと。
また、DST-クラウド以外にもワイヤレスドアロックの電波状態を検査する「電波チェッカー」やエアコンの冷媒を回収し再充填する装置(参考展示)なども行われていた。