三菱重工業は6月7日、首相官邸でアリアンスペースと宇宙ロケットの商業打ち上げに関する共同提案の実施などについての協力覚書(MOU)文書を交換した。
来日中のフランスのオランド大統領と安倍首相も立ち合いのもと、三菱重工の大宮英明会長とアリアンスペースのジャック・ブルトン取締役営業担当上級副社長がMOU文書を交換した。
今回のMOUは、これまでの両社の協力の成果を踏まえ、新たに革新的な打ち上げサービスの創造や、射場での衛星準備作業の標準化などを検討していくことで合意したもの。商業打ち上げ市場の発展と、両社事業の一層のサービス向上を図る。
日本の宇宙産業とアリアンスペースとの協力の歴史は、相互のロケットとペイロードのインターフェースを共通化することを目指して、1990年初頭に意見交換したことに遡る。三菱重工とアリアンスペースは、この関係をベースに、新たな協力関係を構築し「ローンチ・サービス・アライアンス」などを結んできたが、今回のMOUはこれをさらに発展させるもの。
日本の宇宙産業とアリアンスペースとの協力の歴史は、相互のロケットとペイロードのインターフェースを共通化することを目指して意見交換を行った1990年代初頭に遡ります。三菱重工とアリアンスペースはこの礎のうえに新たな協力関係を築き、“ローンチ・サービス・アライアンス”などを結んできましたが、今回のMOUはこれをさらに発展させるものです。
今回のMOU締結について、三菱重工の大宮会長は「アリアンスペースとの協力により、顧客に対し、より魅力的で価値の高いサービスを提供できるものと確信している」とコメントした。
アリアンスペースのブルトン上級副社長は「両社の協力は双方の顧客に対し、より柔軟でより優れたサービスを提供することを可能にする。日本はアリアンスペースにとって30年来の重要なパートナーであり、今後もこの関係を維持していくことを希望する」と述べた。