日本郵船、フィリピンで船員研修施設などを竣工、工藤社長「有能で信頼できる船員が必要」

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日本郵船、商船大学の研修所などを新設して竣工式を実施
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日本郵船は、フィリピンのトランスナショナル・ダイバーシファイド・グループ(TDG)と共同運営する、フィリピン・カランバ市の船員研修施設と商船大学の研修所、教室、宿舎などの新施設が完成し、6月1日に開所式を行った。

また、同商船大学NYK-TDGマリィタイム・アカデミー(NTMA)の第7期生180人の入学式典と2013年度始業式も行った。第7期生は3年間の基礎教育、操船シミュレーター、エンジンプラントなどを用いた訓練の後、同社訓練船で1年間の乗船実習を行い、幹部候補生として同社船に配乗される予定。

開所式と入学の式典で、日本郵船の工藤社長は「日本郵船は、国際海運・物流業における127年の歴史の中で、人材の育成と強化がいかに船の運航と提供するサービスに良い影響を与えるかを証明してきた。船の安全運航、効率運航、オンタイムでの貨物の安全なデリバリーを確実にするには、有能で信頼できる船員が必要」と述べ、新入生に期待を示した。

NTMAでは、日本郵船グループが日本で培ってきた船員育成の経験に加え、基礎学力を向上させる独自プログラムを採用、質の高い船員の育成を図っている。昨年までは1学年が120人だったが、今年度から180人(航海科90人/機関科90人)に増員した。

これまで2学年が卒業し、生徒はフィリピン海事大学統一試験で優秀な成績を収めているだけでなく、海技資格試験でも順調に合格者を積み上げている。卒業生は海技免状取得後、日本郵船グループの運航船に三等航海士・三等機関士として配乗され、育成プログラムを経て、船長・機関長を目指す。

NTMAは2011年8月、国土交通省の機関承認制度で、日本で初めて海外船員教育機関としての認定を受けた。新施設の完成に伴い、研修機器も拡充、今後は、より実践的な授業を行っていく予定。

《レスポンス編集部》

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