スペースXのドラゴン補給船運用2号機、トラブルを乗り越え国際宇宙ステーションとのドッキングに成功

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SSRMSに把持されたドラゴン補給船運用2号機(SpX-2)
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スペースXのドラゴン補給船運用2号機(SpX-2/CRS-2)は、国際宇宙ステーション(ISS)との接合に成功した。

ドラゴン補給船運用2号機は、米国東部標準時間3月1日午前10時10分(日本時間2013年3月2日午前0時10分)にファルコン9ロケットで、米国フロリダ州のケープカナベラル空軍基地40番射点から打ち上げられた。

ファルコン9ロケットにより計画通りの軌道に投入された後、ドラゴン補給船運用2号機に4基あるスラスタ(小型のエンジン)・ポッドのうち、3基が起動できず、太陽電池パドルが展開できないトラブルが発生した。

推進系の加圧ラインの異常が原因と見られ、地上からの対処の結果、1基のスラスタ・ポッドが復旧、打上げから約1時間10分後に太陽電池パネルの展開に成功した。

その後、残りのスラスタ・ポッドの復旧にも成功し、ISSへの接近運用が可能となった。

SpX-2フライトでは、当初、打上げから約20時間後、ISSのロボットアーム(SSRMS)によるドラゴン補給船運用2号機の把持が行われる計画だったが、スラスタのトラブルの影響から約1日延期された。

ドラゴン補給船運用2号機は、米国中部標準時間3月3日午前4時31分(日本時間3月3日午後7時31分)に、SSRMSによって把持され、同日午前7時56分(同日午後10時56分)にISSへ結合された。

その後、3月3日午後0時14分(3月4日午前3時14分)にカプセル(与圧部)のハッチが開けられ、クルーがカプセル(与圧部)内に入室した。

今回のSpX-2フライトは、ISSに補給物資を運搬と物資の回収を行うミッションで、ドラゴン補給船としては4度目のフライトとなる。

SpX-2フライトでは、約544kgの補給品をISSに運搬し、約1043kgの実験成果やISS関連機器などを回収する予定。

《レスポンス編集部》

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