欧州宇宙機関(ESA)は1月25日、パリ近郊のEADSアストリアムで、アリアナ5などのロケットが製造されるロケット工場を紹介するビデオを公開した。
アリアナ5の中心構造は最高級のアルミニウムの巨大なシートから作られている。アルミニウムが使用される理由は、液体水素や酸素推進薬といった極度の低温に耐え得るからである。
現在3機のヨーロッパ製打ち上げロケットが、宇宙への発射に向けて準備が完了している。中でもアリアナ5は最も大きな打ち上げ用ロケットで、10トンの重さを周回軌道まで持ち上げる機能がある。また、ロシア製のソユーズは3トンの有効荷重を持ち、ESAの新型ロケットであるベガは、1.5トンの人工衛星を低周回軌道まで運ぶようにデザインされている。
極東地域やアメリカ合衆国との競争が増し、欧州宇宙機関はアリアナの改良を余儀なくされた。新式のアリアナ5ME、またはミッドライフ・エボリューションは、通信衛星の打ち上げと科学ミッションを複合して行うことができ、アリアナ6にもこの技術が活用されることになる。