【新聞ウォッチ】あの“誤報”から2年、レジェンドなど高級車の生産打ち切り

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ホンダ レジェンド マイナーチェンジ
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  • インスパイア
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年6月18日付

●アウディルマン3連覇,ハイブリッド車で初(読売・26面)

●ギリシャ再選挙、大接戦に(産経・1面)

●夏のボーナス諸費より貯蓄、本社モニター調査(日経・1面)

●首相、会期延長の意向表明,一体改革法案、民主、きょう党内論議(日経・1面)

●アジアの雄、危ういバトン、タタ、後継親族の手椀未知数、サムスン、実兄が会長提訴(日経・6面)

ひとくちコメント

ホンダが最高級セダンの「レジェンド」と、それに次ぐ高級セダン「インスパイア」の生産を相次いで打ち切るという。日経が16日の朝刊で報じたもので、翌17日の朝刊でも朝日や産経が追随する記事を載せている。

17日現在の時点ではホンダからの正式な発表は行われていないが、他紙も取り上げていることから、今度こそ“誤報”ではなさそうだ。ただ、日経は「レジエンドの生産を中止したほか、インスパイアの生産も今月で打ち切る」としたのに対し、後追いの朝日、産経などは「レジエンドを今月末、インスパイアを来月末」としている。中止する時期が微妙に異なるが、両車種とも生産を打ち切ることに変わりはないようだ。

レジエンドの生産中止報道をめぐっては、2年前の2010年7月の「社長会見」を思い出す。就任2年目の伊東孝紳社長が、一部のマスコミ報道に対して「誤報があり、正しい報道をお願いしたい」と苦言を呈したのである。会見の数日前に日経が「レジエンド廃止へ」などと報じたためで、会見では「止めるわけがない」と語気を強めた。

たしかに、伊東社長の発言どおりにレジェンドの生産は継続されたが、それもわずか2年の経過措置に過ぎなかった。仮に生産中止が先送りされていたとすれば、部品調達や生産の現場ではマイナス面が大きかったことに違いない。

厳しい環境の中で、急激な変化に素早く対応する経営判断はきわめて重要なことである。朝令暮改は本田宗一郎氏からのホンダの“社風”でもあったが、その当時とは会社の規模も社会的な使命や影響も格段に違う。企業のトップの発言がぶれるようでは、求心力を失ってしまう。それではマニフェストの公約を無視する民主党と同じである。

《福田俊之》

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