フォードモーターはCOMPUTEX TAIPEI 2012に技術ショーケースの「Evos」コンセプトカーを出品した。クラウドにつながる車の未来を示唆する。「パーソナル・クラウド」によって消費者の自宅、仕事場そして車をシームレスにつなぐというのが提案の主眼だ。
「今の車はドライバーが車備え付けの機能に応じて設定しなければならない」と語るのはフォード欧州研究所のピム・ファン・デル・ヤクト所長。「Evosコンセプトではクラウド技術によって車がシームレスにドライバーとつながる。ドライブは個性と利便性でまったく新しいレベルに進化する」。
ドライバーの運転操作の好みやシート位置、空調、オーディオといった車載データと、クラウドベースのスケジュール管理、音楽、天気、車車間情報などとを融合することによって、人々の生活はシンプルになる。
「車は基本的にパーソナルアシスタントと化す。ドライバーについて学習し、通勤のようなルーティン作業は車が管理してくれる」とファン・デル・ヤクトはいう。
Evosの動力はプラグインハイブリッド。目的地に応じてバッテリー走行とガソリン走行を自動的に切り替える。地図情報、地域別排ガス規制、天気情報などはクラウドから取得する。
造形デザインについては次世代フォードのデザイン言語を示唆する。Evosの初公開は昨2011年の独フランクフルトモーターショーで、COMPUTEXがアジアデビューとなる。