5mを超える全長に2リッター直4エンジン。すでに発表されているように、『エクスプローラー』はV8を持たず、3.5リッターV6とエコブーストと呼ばれる直4ユニットのみとなった。で、その走りは……まずもって抜かりなし。
いくらターボで過給したからといって、ここまでたくましいとは正直思っていなかった。長いだらだらと続く上り坂も途中で息継ぎすることなく駆け上る。サイズを考えると驚きだ。というのも、同じエンジンを積むボルボ『XC60』やレンジローバー『イヴォーク』に引けを取らない。かなりスポーティに振った味付けの2台と渡り合えるポテンシャルを感じる。
もちろん、このクルマに関しては北米におけるトーイング(牽引)を想定しているため、ステアリング等操作系をクイックな味付けにしていない。その分、比べて乗ると運動性能が落ちると思われがちだが、それは最終的なチューニングの問題だ。
ハンドリングもイメージよりは軽快でコーナリングも強いアンダーステアが発生するわけもなくきれいに曲がれる。モノコックボディもこれまでとはまったく異なる堅牢さを感じさせた。気になるのは親指で行うシフトチェンジ。もう少し演出が欲しいところだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』副編集長、『アメリカンSUV』編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌『LEON』副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。