BMWグループに属する英国の高級車メーカー、ロールスロイス。4月に中国で開催された北京モーターショー12(オートチャイナ12)では、『ファントム』のロングボディ、「エクステンデッド ホイールベース」(EWB)の「シリーズ2」がワールドプレミアを飾った。
ロールスロイスは2012年3月、ジュネーブモーターショー12でファントムと「クーペ」、「ドロップヘッドクーペ」のシリーズ2を初公開。2003年1月のデビューから9年を経て、初の大幅改良を施した。それから1か月遅れて、ファントムEWBもシリーズ2に進化した。
改良の内容は、標準ボディのファントムに準じる。外観はフロントを中心に、フェイスリフトを受けた。市販車への標準装備は世界初というフルLEDヘッドランプを新採用。電子制御によりリフレクターが作動し、夜間走行時、常に最高の視界が得られる設計だ。バンパーのデザインも見直す。
インテリアは、ダッシュボード中央に、8.8インチの大型モニターを導入。3Dマップのナビゲーションをはじめ、各種情報を表示できる。フロント、リア、トップの3か所にはカメラが装備され、駐車時などにドライバーを支援する。
6.75リットルの直噴V型12気筒ガソリンエンジンは、新開発の8速ATの採用などにより、燃費を約10%向上。CO2排出量も388g/kmから349g/kmへ、約10%の改善を成し遂げた。
中国では富裕層の間で、リムジンに対する需要が根強い。ロールスロイスの頂点に立つファントムEWBのシリーズ2が北京でワールドプレミアされたのは、自然な流れと受け取れる。