フォードモーターは10日、ルーマニア南西部のクライオバ工場において、「1.0エコブースト」エンジンの生産を開始した。
「エコブースト」は、フォードモーターの新世代ガソリンエンジン。最新の直噴技術やターボチャージャーなどを採用することで、パワーと環境性能を両立する。その中でも、ダウンサイジングコンセプトを前面に押し出しているのが、シリーズ最小の1.0リットルの排気量を備えた3気筒ユニットだ。
最大出力は100psと125psの2種類のチューニングが存在。100ps仕様の場合、CO2排出量は109g/km。125ps仕様でも、CO2排出量は114g/kmと、クラストップレベルの優れた環境性能を実現する。
1.0エコブーストエンジンの生産準備として、フォードモーターはクライオバ工場に1億8000万ユーロ(約185億円)を投資。製造ラインを改修し、今回の生産開始に漕ぎ着けた。
1.0エコブーストは、欧州では新型『フォーカス』に搭載されたばかり。その後、『C-MAX』や『B-MAX』にも拡大採用される予定だ。欧州フォードのDirk Heller氏は、「クライオバ工場はフォードモーターの欧州事業の成功にとって重要な役割を担う」と述べている。