日本航空が発表した2012年3月期の連結決算は、営業利益は2049億円と過去最高益となった。
赤字路線の削減や東日本大震災、欧州債務問題などの影響もあって売上高は減収だったものの、路線ごとの投入機材の見直しによる収益性の向上、人員削減などを進めた結果、業績はV時回復した。
国内線供給は、有効座席キロベースで同13.5%減少、需要は有償旅客キロベースで12.3%の減少となった。有償座席利用率は前年を0.8ポイント上回り62.7%となり、国内旅客収入は4811億円だった。
国際線供給は有効座席キロベースで同16.8%の減少、需要は有償旅客キロベースで同20.3%の減少した。有償座席利用率は前年より3.1ポイント減少の70.4%となった。国際旅客の収入は3852億円だった。
また、国際・国内貨物は震災に関連する自動車部品などの輸送需要や10月に発生したタイの大規模洪水で一部機材の大型化を実施、緊急輸送需要に応えるなど、需要に迅速に対応したことで収入は788億円となった。
赤字路線を削減したことから、全体の売上高は1兆2048億円と前年より約1割減少した。
しかし、収益では、賃借料や役務費をはじめ、あらゆる費用の徹底的な削減を推進する同時に、昨年4月から導入した部門別採算制度を活用、各部門の採算性を向上させることで経営の効率化を図ってきた。当期純利益は1866億円と過去最高益となった。
今期の業績見通しは売上高が同1%増の1兆2200億円、営業利益が同27%減の1500億円、経常利益が同29%減の1400億円、純利益が同30%減の1300億円となる見通し。燃料コストの上昇などから大幅減益となる見込み。