F1トップドライバーが答える過激ブロッキングの是非

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バーレーンGPのレース中に見られたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)の過激なブロッキング行為。レース後に審議対象となったが、レースマナーとして問題ナシという裁定が下った。

各ドライバーの立場は様々だが、ひとまとめにすればスチュワード側にブロッキングの定義をもっと明確にして欲しいという要望に収束する。

ルイス・ハミルトン(マクラーレン)のコメント。

「もう過ぎたことだし、僕自身はあまり蒸し返したくないと思っていることはわかって欲しい。あの日の終わりに僕は、もの凄いレーシングをしたと思ったし、心底楽しんでいたことも言っておきたい。幸いなことに事故にはつながらず、双方とも処分を受けることもなかった」

「もし可能ならば、ルールを一部手直ししてもっと明確な内容にすればああいう絡み方はもう起きないのではないかな。大勢のコメントを見聞きしたけど、あの場の出来事を正確に理解しているのは僕とニコの二人だけなんだ。記録映像は真正面から捉えたもので、僕が真横にいたかどうかは判断し難い。僕がサーキットの外側を通ってオーバーテイクしたと見ているようだけど、僕のフロントウイングは実は彼のマシンの真横に位置していた」

「でも細かいことはどうでもいいんだ。スチュワードは幸い妥当な判断をしてくれたし、スペインGPのウィークエンド中には再発防止のためルールの意味の再確認があるだろう」

マーク・ウェーバー(レッドブル)のコメント。

「僕の意見は明確だ。ルイス(ハミルトン)が、あのようにして獲得したポジションを譲らなかったことにむしろ驚いている。もちろん彼は、コース外から抜こうと狙っていたわけではない。でも、結果的に完全にコースの外に出てしまった。そしてポジションを譲ることもしなかったし、最終的な審議でもあのポジションが認められてしまった。ドライバーズブリーフィングではこの問題を議論することになるだろう」

ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)のコメント。

「物事が批判されるときは、誰がどういう動機で批判しているかを考えないとね。結局は簡単なことで、答えも単純明快だったりすることが多い。FIAというルールを統括する団体があって、精査の結果問題なしという結論を出したんだよ。FIAが問題ないというのだから、全員その通り受け入れるべきだ。これがルールだってことをね。もしもルールに外れた行為だったのならFIAは制裁を下していたはずだが、結果そうはならなかった。僕もあの決定は間違っていないと思っている」

セバスチャン・ベッテル(レッドブル)のコメント。

「僕はルールはすでに明確だと思っている。もちろん議論はしても構わない。ただニコ(ロズベルグ)はバーレーンGPで2度も同じ問題を起こしている。その内のひとつがフェルナンドとの一件だが、後日フェルナンドははっきりと意見を述べているよね。ルイスとの件は、ルイスは追い抜きをやり遂げている」

「議論しろというのならいくらでも喋るよ。あの場面があったバーレーンのサーキットは例外的なレイアウトだった事を思い出して欲しい。ランオフエリアなのにアスファルト舗装されていんだ」

「それでも、あんなダーティな場所を走れるかと思うかもしれないけど、常にリミット一杯で走ってるF1ドライバーが2人、片方はオーバーテイクしようと意欲満々で、もう片方は抜かせてたまるかと思っているわけだ。相手方を尊重しろといわれればその通りで、スペースは残すべきだとは思う。あれがグラス(芝生)だったら違った状況になっていただろう。そもそも(ルイスも)突っ切ろうという気にはならないだろうね。フェルナンド(アロンソ)もそう判断すべきだったと思うけどね」

《編集部》

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