スズキ通期決算、国内売上高は過去最高

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スズキは発表した2012年3月期の連結決算は、営業利益が売上の減少や為替影響などによる減益要因を、原価低減、諸経費削減、減価償却費の減などの増益要因で吸収し、1193億円、前期比11.6%の増益となった。

国内は東日本大震災の影響による前半の販売落込みを後半に挽回し、国内売上高としては過去最高となる9868億円、同5.3%増を達成した。一方で、海外では円高の影響に加え、インドでの四輪車の販売減などにより1兆5254億円、同8.7%減少した。この結果、連結売上高は同3.7%減の2兆5122億円となった。

セグメント別では、二輪車事業は、北米での卸販売は増加したが、欧州での販売減などにより、売上高は同1.1%減の2548億円となった。営業損益は、前期に比べ84億円改善したものの、円高やタイ洪水の影響もあって24億円の赤字。

四輪車事業は、国内は『ソリオ』の好調に加え、『アルトエコ』など商品力を強化し拡販に努めた結果、東日本大震災の影響による前半の落込みを挽回し、通期の国内売上は前期を上回った。

海外売上高は、円高の影響が大きく、特に欧州向け輸出が減少したのに加え、インドでの販売減もあり前期を下回った。四輪車事業全体の売上高は2兆2090億円、同4.0%減少したが、営業利益は原価低減、諸経費削減、減価償却費の減などにより1145億円、同3.2%増となた。

特機等事業は、売上高は484億円とほぼ前期並みで、営業利益は、同7.0%増の72億円となった。

経常利益は同6.6%増の1306億円、当期純利益は法人税等の税率引下げに伴う繰延税金資産の取崩しによる税金費用の増加を吸収し、同19.3%増539億円となった。営業利益、経常利益、当期純利益とも3期連続の増益。特に経常利益率は、連結決算公表以来、過去最高の5.2%となった。

連結業績が前回予想から改善したことから期末配当金は、前回予想値から1円増配し、8円とする。この結果、年間配当金は15円となり、前期に比べ2円の増配となる。

《レスポンス編集部》

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