【VW ゴルフ 試乗】一段と高められた環境性能…松下宏

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『ゴルフ』は2009年4月に登場した後、直噴ターボ仕様のTSIエンジンやDSGの搭載によって環境性能を高めてきた。その間にエンジンのダウンサイジングも進め、今では1.2リットルのSOHCエンジンを直噴+インタークーラー付きターボ仕様のTSIにして搭載している。

ゴルフ「R」や「GTI」などのスポーツモデルから、1.2リットルと1.4リットルの「TSI」まで、幅広いバリエーションを持つようになった。

さらに2012年1月に1.2リットルのTSIエンジンにスタート/ストップ機構(アイドリングストップ機構)を組み合わせたゴルフTSIトレンドライン・ブルーモーション・テクノロジーを追加した。このモデルのインプレッションを報告したい。

このグレードは今後のゴルフの売れ筋になるモデル。量販グレードなので装備はエアコンがオートではなくマニュアルになるなど、多少の仕様差が設けられている。本革巻きステアリングホイールやシフトノブ、あるいはアルミホイールなどは標準で装備されている。

横滑り防止装置のESPなど、安全装備については上級グレードとの違いはないし、内外装の仕様などは基本的にゴルフのものだから、それなりに買い得感のあるグレードとされているわけだ。

搭載エンジンは77kW/175N・mの実力で、これ自体は従来のモデルと変わらない。今回のモデルからスタート/ストップ機構とブレーキエネルギー回生システムが追加され、10・15モード燃費は17.4km/リットルから18.4km/リットルへとさらに向上した。

フォルクスワーゲン車はカタログ燃費と実用燃費との違いが小さいことで定評がある。今回の試乗は短時間だったので試乗中の燃費は測定していないが、相当に期待できるのは間違いないだろう。もちろんエコカー補助金とエコカー減税(75%減税)の対象車だ。

1.2リットルのSOHCエンジンは、最初に導入されたとき、この排気量で大丈夫かという懸念もあったが、実際に走らせてみるとこのエンジンでも十分な実用性があった。

走らせているときに排気量の小ささというか、動力性能の性能の不足を意識させられることはない。7速DSGのトランスミッションも初期モデルに比べると低速域でのギクシャク感が少なくなった。

信号待ちなどで停車するとほとんど確実にエンジンが停止する。もちろん一定の条件が整わないと停止しないのだが、なるべく停止させる方向で設定されているようだ。

試乗車にはグッドイヤーのエクセレンスが装着されていて、環境性能に配慮したタイヤだが、徹底したエコタイヤではないことが乗り心地に貢献している。

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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