フェラーリは23日、中国で開幕した北京モーターショー12(オートチャイナ12)において、ハイブリッドシステム「HY-KERS」の最新バージョンを初公開した。
すでに公表されている通り、フェラーリは市販車にハイブリッド技術を搭載するべく研究開発を進行中。2010年3月のジュネーブモーターショー10では、『599』をベースに、F1の「KERS」(キネティック・エナジー・リカバリー・システム)のノウハウを応用したハイブリッド実験車、『HY-KERS』を披露している。
今回の北京モーターショー12では、フェラーリはHY-KERSの進化形を初公開。最新のHY-KERS は、2モーター方式を採用。ミッドシップにV型12気筒ガソリンエンジンをレイアウトし、デュアルクラッチ・トランスミッションと1個目のモーターを一体設計した。
さらに、2個目のモーターは、エンジンの前方にレイアウト。2つのモーターは、バッテリー(二次電池)と接続される。そして減速時には、モーターがジェネレーターの役割を果たし、発生した電力をバッテリーに蓄える。
もともと、環境対応が困難なV型12気筒ガソリンエンジンの生き残り策として、開発に着手したHY-KERS。フェラーリによると、排出ガス中の有害物質は、現行のV型12気筒ガソリンエンジン比で40%削減することを可能にしているという。