日本自動車工業会は、2011年度に実施した軽自動車使用実態調査の結果を取りまとめた。
調査は、自家用軽四輪自動車を保有する世帯及び事業所を対象に、2011年6月中旬から7月中旬に行われ、3066件の回答を得た。
調査結果では、軽乗用系、軽商用系ともに、軽ユーザーの高齢化と軽ユーザーの世帯年収の低下傾向がみられた。購入形態をみると、ダウンサイジングの傾向が継続。軽キャブバンでは、農用関連用途の増加という新しい動きがみられた。
人口規模・密度別にみた軽自動車の社会的役割では、交通が不便な地方で通勤通学に軽自動車が使われる比率が非常に高く、人口密度が低い地方ほど、「車は生活必需品に近いもの」であり、「軽自動車がないと困る」比率が高くなる。
また、働く女性にとって軽自動車は、通勤の足として、また日常生活の足として、大きく役立っている。特に小さな子どもを持つ女性にとっては、欠かせない存在である。女性軽ユーザーは60歳以上の比率が増加傾向。また就業率では各年代とも一般女性よりも高く、女性軽ユーザー全体では62%に上る。
若年軽ユーザーは、上の世代に比べ車への関心が薄く、車は移動手段と割り切っている。ただし、女性軽ユーザーは積極的にカーライフを楽しむ姿勢がみられ、車へのこだわりが薄くなった男性軽ユーザーとは対照的といえる。