国土交通省がまとめた2010年度の自動車リコール届出内容分析結果によると、リコール届出件数は前年度比5%増の320件で、リコール対象台数は124%増の734万8000台と倍増した。
対象台数の増加は、届出1件当たりの対象台数が50万台を超える大規模な届け出た6件あったなど、対象台数が多い届出が増加したためとしている。
車種別の届出件数は、乗用車が21%増の117件、貨物車が6%増の70件、乗合車が21%増の29件で、特殊車が10%減の70件、二輪車が11%減の25件となっている。
国産車についてみると、届出件数が12%増の237件で、対象台数は140%増の716万7000台。一方の輸入車は、届出件数が10%減の83件、対象台数も37%減の18万2000台といずれも減少した。
不具合発生原因別に届出件数を見ると、設計に係るものが3%増の198件で全体の56%を占め、製造に係るものが4%増の154件で全体の44%を占めた。
国産車の生産開始から不具合発生までの期間は平均48.1か月で、前年度より約3か月長くなっている。生産開始から5年を超えて不具合が発生した件数が大幅に増大しており、車両の長期使用などユーザーの使用形態変化により従来は目立たなかった不具合が顕在化したのではないかと分析している。