三菱商事、カナダの天然ガス開発プロジェクトに参画

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カナダ ブリティッシュ・コロンビア州におけるプロジェクト鉱区地図
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三菱商事は20日、カナダのブリティッシュ・コロンビア州モントニー地域で天然ガス開発を推進するカットバンク・リッジ・パートナーシップ(CRP)の権益40%を取得することについて、カナダの天然ガス事業者エンカナと合意に至ったと発表した。

2月末までに権益を取得する予定。

CRPは、エンカナが組成したシェールガスを中心とする天然ガス開発のプロジェクト事業体で、40万9000エーカーに及ぶ未開発・高品質のモントニー地域の大規模優良資産を保有する。

三菱商事は、今回の参画に向けて新設立した子会社カットバンク・ドーソン・ガス・リソーシズを通じてCRPの40%権益を間接保有する。エンカナ社との合意に基づき14億5000万カナダドル(約1160億円)を権益譲渡完了と同時にエンカナに支払う。

また、エンカナが権益比率に応じて負担する開発費用の半分を肩代わりする。合意された開発計画に応じて今後5年間で合計14億5000万ドル(約1160億円)を追加で拠出する。

プロジェクトのオペレーターを務めるエンカナは、天然ガス開発で高度な生産技術と豊富な実績を持ち、CRPの保有資産は西カナダ堆積盆地で最大、最高品質の未開発天然ガス資産の一つとされている。

CRPが保有する天然ガス資産の合計可採埋蔵量は、35兆立方フィート(約7億2000万トン)以上と推定され、日本の天然ガス年間需要の約9年分に相当する膨大な量が見込まれている。今後5年間でCRPとして総事業費約60億カナダドル(約4800億円)以上を投じ、累計約600本以上の生産井を掘削して開発を進める。

生産期間は50年以上であり、CRPは今後10年の間に日量約30億立方フィート(年間約2250万トン)の生産を目指す。

三菱商事は現在、カナダで生産した天然ガスを原料に、液化天然ガス(LNG)として輸出することを検討する。火力発電所向けに需要の増加が見込まれる日本をはじめとする東アジアのエネルギー安定確保を図る。

天然ガスは、技術革新により、シェールガスから低コストで大量に生産することが可能になり、膨大な埋蔵量が世界中で注目されている。三菱商事は天然ガス開発のノウハウを蓄積し、保有資産の多様化を図り、エネルギー資源の安定確保を図る。

《レスポンス編集部》

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