【新聞ウォッチ】日産の利益、ホンダ、トヨタを抜いて初の首位

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日産の決算発表(2月8日、田川執行役印)
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  • 東風日産(広州モーターショー11)
  • 東風日産 クエスト(広州モーターショー11)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年2月9日付

●TPP3分野を軸に、日米が事前協議、車・保険・農産物(読売・2面)

●日産除く7社減収、円高・タイ洪水「多重苦」続く、4〜12月(読売・8面)

●車業界、販売増に期待感、エコカー補助復活、4次補正成立(読売・9面)

●勝俣・東電会長、退任へ、6月外部から後任、政府方針(朝日・1面)

●東証9000円回復、円高が重し、欧米より出遅れ顕著(毎日・4面)

●4〜12月期、日産、2年連続増収(産経・10面)

●自動車8社回復の兆し、通期見通しマツダ除き黒字(東京・7面)

●日産利益で業界首位、今期最終2900億円、中国・高級車が好調(日経・1面)

●インド新車販売10%増、1月、先行きには慎重論(日経・6面)

●インドネシア工場、トヨタ、能力増強、2年後、年23万台に倍増(日経・9面)

●いすゞ・日野自動車増益確保へ、トラック2社の今期経常(日経・14面)

ひとくちコメント

最後に日産自動車が発表したことで自動車大手8社の2011年4~12月期の連結決算が出そろった。きょうの各紙にも決算内容を比較分析した記事が目白押し。それによると、東日本大震災、タイ洪水などの影響をモロに受けて減産を余儀なくされた結果、日産自動車を除く7社は減収。営業利益も三菱自動車を除く7社は減益となったが、マツダ以外は黒字を確保した。

読売が「日産除く7社減収」、毎日と日経はダイハツを除外して「自動車6社営業減益」(毎日)、「自動車7社、純利益6割減益」(日経)と報じたが、産経は「7社が黒字確保」と前向きな見出しで取り上げた。

通期の業績見通しを中心にまとめたのが朝日と東京の2紙。朝日は「円高で大幅な減益を強いられそうだ」としながら「大手10社の円高による減益幅は営業損益ベースで7600億円超にのぼる」と見通している。東京はマツダを除き7社が黒字を確保する見通しであることから「自動車8社回復の兆し」とポジティブに分析している。

こうした中、日産の純利益見通しがホンダとトヨタを上回り、「初めて国内自動車メーカーで首位に立つ」と、日経が1面と企業総合面で大きく特筆している。新興国を中心に順調に販売シェアを伸ばしているためで、特に世界最大市場の中国が絶好調で、日産最大の販売先に浮上したという。激変する自動車勢力図だが、特殊事情の今期は、快走する日産と独り負けのマツダがより鮮明になってきたようだ。

《福田俊之》

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