開催中のスマートモビリティアジアの最初のカンファレンスが行われた。講演者は本イベントの実行委員長で九州大学副学長、福岡県産業・科学技術振興財団社会システム実証センター長の安浦寛人氏。
カンファレンスはコンピューターの進歩が他の分野と比較していかに突出しているかの解説に始まり、それがもたらす社会システムの変革、新しい価値観を所有から共存というーキーワードで考察。
例えば貨幣は、金貨のようにそれ自体が価値を持つものから紙幣という価値と権利が分離したシステムに移行、さらに現在では電子マネーが普及している。電子マネーは果たして所有しているといえるかと問いかけ、物質を所有する時代から情報を共有する時代へ差し掛かっていることを示唆した。
後半では、このような情勢の中で重要さを増すIT技術において、福岡が果たす役割を紹介。システムLSI開発関連企業がすでに200社以上集まっている産業集積地であること、社会システム実証センターが置かれているなどの実績を挙げ、「IT関連の実証試験をしたいなら福岡に来れば、どんな規模の試験も簡単にできる」とIT都市、福岡をアピールした。