【Fニッポン 第3戦】トムス開幕3連勝、ロッテラー“復活V”

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今季は出走機会2連勝のロッテラー。今年のル・マン24時間レース総合優勝クルーの一員だ
  • 今季は出走機会2連勝のロッテラー。今年のル・マン24時間レース総合優勝クルーの一員だ
  • 優勝を争ったロッテラー(右)と平手がガッチリ握手
  • 猛暑の戦いを終えての表彰台。左から2位の平手晃平、優勝のロッテラー、3位の中嶋一貴、1-3フィニッシュしたトムスの舘信秀監督
  • 昨年9月以降、JAF GPを含めるとFニッポン直近9戦で7勝のトムス舘監督に、ロッテラーらが少々手荒い祝福
  • ポールと同タイムながら、2番グリッド発進となったロッテラーのマシン
  • 連続Q1落ちから、今回は予選でもしっかり前を取った中嶋一貴。3番グリッドからのスタート
  • 決勝日の朝に行なわれた予選でトップ同タイムとなったオリベイラ(右)とロッテラー。先にタイムを出していたオリベイラがポールポジション
  • 金曜の走行から調子の良かったオリベイラだが、ピットでのロスがあり決勝では4位に甘んじる結果に

全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは、予選と決勝を日曜(7月17日)に一気に実施する変則日程で、シリーズ第3戦の富士スピードウェイ大会を開催。トムス・トヨタのアンドレ・ロッテラーが優勝を飾り、チームは開幕3連勝を達成した。

実質的に金〜土曜(15〜16日)の2日間がテスト走行で、勝敗を決する予選と決勝は日曜。「長めのテスト+短期決戦」という珍しいフォーマットでの戦いとなった富士ラウンドは、猛暑の一戦となった。

そして日曜の朝の予選では、最終Q3の1位と2位がなんと同タイム(1分25秒263)での決着に! 戦い模様までが極限のヒートアップ状態となったわけだが、規定によって、先にタイムを出したジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(インパル・トヨタ)がポールポジションで、ロッテラーが2位。それぞれのチームメイトである中嶋一貴(トムス)と平手晃平(インパル)が3〜4位を占め、金曜から好調な仕上がりを見せていたトヨタ勢2チームによる接戦一騎討ちムードで、戦いは午後の決勝レース(44周、約200km)へと突入する。

2回のタイヤ交換が義務(給油は自由)というルールの下、各陣営の思惑が様々に交錯するが、インパル対トムスの構図は崩れない。スタートをミスした一貴と最初のピット作業の際にロスがあったオリベイラが3位を争い、順調にレースを運べたロッテラーと平手が優勝を争う展開に終始、そしてどちらの戦いもトムスがインパルを振り切るかたちで、熱暑の熱戦は決着した。

これでトムスは開幕3連勝、前戦をルマン24時間耐久レース参戦のために欠場したロッテラーは出走機会2連勝だ。「マシンの調子も良かったし、戦略も、チームのみんなの仕事も素晴らしかった。今日はとても“熱かった”が、我々にとってグレートなレースになったね」と、アウディでのルマン制覇から凱旋しての復活勝利を飾ったロッテラー。

同僚の一貴も「スタートを除けば、いいレースでした。予選でも上位につけられましたからね」と、Q3に初進出しての3戦連続表彰台に満足の表情。ロッテラーに2点差でポイント首位の座をキープし、「まだチャンピオンシップのことを言うのは早いですけど、その意味でもいいレースができたとは思います。ポイントリーダーの自覚ですか? そういうのはもたないようにしていこうと思います(笑)。アンドレが(1戦休んでいるのに)迫ってきていますから」と、謙虚なコメントのなかにも、同門対決への秘めたる決意がチラリ。

ホンダ勢は今回、全体に苦戦傾向。塚越広大(ダンディライアン)の5位が最高で、小暮卓史(ナカジマ)はスタート直後の1コーナーで一貴に軽く追突してフロントウイングを傷め、その影響もあってペースが上がらないまま7位に終わった。小暮の同僚で、一貴の弟・大祐が8位に入って初のポイントゲット。

3週間後の次戦は今季の折り返し点。8月7日決勝の第4戦の舞台は、栃木県・ツインリンクもてぎとなる。

なお、富士大会の土曜日の会見でシリーズ統括運営団体JRPの白井裕社長は、2013年の実現を目指しているシンガポール開催(当初予定は2012年だった)の話題に触れ、これとは別に、同年に韓国の新設コースでの開催という可能性も視野に入れていることを表明。今後、Fニッポンがアジア方面への展開を重視していく旨を語っている。

《遠藤俊幸》

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