三菱自動車工業は6日、電気自動車(EV)の『i-MiEV』を改良し、既存モデルの航続距離を伸ばすとともに、新たに廉価版の「M」グレードを設定したと発表した。
既存モデルは上級グレードの「G」とし、フル充電からの航続距離をJC-08モードで180kmとした。従来は10・15モードで160kmであり、同社は「20%程度の距離延長になった」としている。
「G」グレードのバッテリーは従来と同じで、容量は16kWh。航続距離の延長につながったのは、ブレーキペダルを踏み込むとより多くの電気が回生できる「ブレーキペダル連動回生機能」を採用したことによる。
EVの開発担当部長である貴志誠氏によると、ブレーキを踏まない状態での回生についても「制御によってエネルギー回収の効率を高めた」という。このほかにも、「ヘッドランプやワイパーなどの電力消費を抑制するなど、地道な改善」を積み重ねることで2割の航続距離延長につなげた。