ルノー・ジャポンが今年も『カングー』の限定カラーバリエーション「クルール」を発表した。発売は9日から。
日本では2002年3月から販売を開始した『カングー』は、2009年のフルモデルチェンジ(本国は2007年)を経て今年の5月までの累計販売台数は1万1394台となり、ルノー・ジャポンの販売台数の約半分を占める非常に重要なモデルであるという。
同社COOの大極司氏は、「日本のユーザーにとって『カングー』は、フランスらしさがギュッと凝縮されたモデルと感じられているのでは」と話す。具体的には、合理的に考えられた使い勝手の良さや、機能美を持つデザインだという。使い勝手の良さでは、オーバーヘッドコンソールから床下にまである多くの収納や、取り回しの良さを挙げる。
またデザインについては、「個人的な意見」と前置きした上で、「フランスのデザインというのはきらびやかな美しさではなく、機能的な美しさ、機能美がコアではないかと思います」と述べた。
「内装のダッシュボードは結構奥行きがあり、その中央に小物入れがある。かなり大きなもので、これをただ小物入れとして作っているのではなく、機能としてデザインを取り込んでいるというところがフランスらしさではないかと思うのです」
そして、「“可愛らしさ”というのは非常にフランスらしい部分。これもひとつの機能ではないかと思うのです。カタログにも馬力や回転半径といった仕様の中に“可愛い”を載せたいくらいです」と笑う。
カングーの購入動機は、一目惚れをした、あるいは、街中でカングーとすれ違って気になりそのまま買ったという人が多いという。大極氏は、「“このクルマは走るぜ”とか、“このクルマは静かだなぁ”というのと同じように、ひとつの機能としてこの“可愛さ”というデザインが備わっているのではないかと思うのです」という。「こうしたフランス人のセンス、こだわりというものが感じられるクルマであることが、日本でカングーが受け入れられた理由だと思います」と語った。