自動車の電子化に伴って、車両の安全な使用に必要な整備、点検業務が変化している。
ヤシマは自動車整備事業者向けに情報交換会を開催、車載電子機器の故障診断に関する手法や問題点を紹介した。
車載電子機器の故障診断では、SRSエアバッグやABSといった安全システムが対象として義務化されておらず、課題となっている。
ロータス九州と汎用スキャンツールを手がけるエムログが実施した故障診断結果によると、診断対象となった10万台以上の車両のうち、SRSエアバッグの故障コードは1301件、ABS故障コードは5773件発生したという。発生比率はSRSエアバッグが1.29%、ABSは5.72%となった。街中を走行している乗用車のおよそ100台に1台以上はエアバッグが正常に動作しない可能性を持ち、5台以上はABSが正常に効かない可能性があるということだ。
加速する自動車の電子化に対して、点検整備に関するルールが追いついていない現状にある。自動車整備事業者にとって安全システムの点検整備技術の習得は喫緊の課題であり、ビジネスチャンスでもある。