トヨタは、タイのバンコク郊外で開催されている「タイ・インターナショナル・モーター・エキスポ」において、タイ現地で生産・販売を開始した『プリウス』を前面に押し出した。
トヨタがタイで販売するハイブリッド車は、『カムリハイブリッド』に続いて2車種目。カムリハイブリッドのタイ市場投入からおよそ一年が経過し、タイ市場におけるハイブリッド車への理解が少しずつ浸透している。そこでトヨタのハイブリッド車の代名詞とも言えるプリウスを投入し、一層の拡販につなげる。タイで販売を開始するプリウスの価格は119万バーツ(約333万円)から。
一方、インドでは新開発の低価格車『エティオス』を発表、受注を開始した。エティオスの価格は日本円にしておよそ92~128万円となっている。ちなみにホンダが2011年中にインド市場へ投入する低価格車『ブリオ』は、50万ルピー(約90万円)以下に設定される。
インドやタイの平均月収は日本円にして2~3万円。こうした所得水準の顧客にアプローチするためには、現状からさらに2歩も3歩踏み込んで低価格帯の車両を市場に投入する必要がある。トヨタ、ホンダをはじめとする日本自動車メーカーの新興国市場における戦いがいよいよ始まった。