【イクリプス EP001 インプレ前編】シンプルさが分かりやすさにつながる好例

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立体交差や高速道路のジャンクションはイラストの拡大図が表示される。このイラストは非常に見やすかった。
  • 立体交差や高速道路のジャンクションはイラストの拡大図が表示される。このイラストは非常に見やすかった。
  • 専用クレードルの吸盤は外周部がゲル状の素材になっており、取り付けると吸盤内に大量の空気が残る構造。これが強力に固定できる秘密のようだ。
  • 電源、バックカメラ、車速パルスなどのハーネスを全て接続するとこのようになる。もちろん、全てクレードル側に接続するので、本体の脱着は素早くできる。
  • 付属のハーネスは車速パルス、リバースギア、パーキングブレーキの信号を接続できるようになっている。インダッシュナビ並の本格的な取り付けができるのだ。
  • バックカメラを室内取り付け用ブラケットに固定し、このようにリアガラス上端に取り付けてみた。両面テープで固定するだけなので簡単だ。
  • 室内取り付けなら外部からカメラがまったく見えず、盗難やいたずらの心配もない。説明書ではこのようなプライバシーガラスへの取り付けは不可となっているが、試してみるとまったく問題なく、夜中でもノイズが多少増えるだけで十分に実用になるレベルだった。
  • 目的地検索は名称、住所、電話番号、周辺施設などごく一般的なもの。
  • デフォッガーの熱線が映ってしまうのを心配していたが、ほとんど気にならない。

吸盤式クレードルで本体取り付けはワンタッチ

本機には最近すっかり一般的となった吸盤式のクレードルが付属する。さっそく取り付けてみたが、この吸盤はライバルモデルと比べてもかなり優秀だ。吸盤外周部に分厚いゲル状の素材を配しており、かなりシボの深いダッシュボードでも空気が漏れない。吸盤を作動させるレバーもがっちりしていて、強力・確実に固定できる。

電源はシガーライターから供給する一般的なタイプ。追加して付属のハーネスを取り付ければ、車速パルス入力、バックカメラ用のリバースギア連動もできる。ただし、このハーネスは必須ではない。PNDらしく手軽に使いたいならハーネスなしでも問題はないのだ。より正確な測位やバックカメラの自動切り替えを望むユーザー向けの付属品と考えていいだろう。

バックカメラは室内取り付けをするなら誰でも簡単に取り付けられる。室内取り付けなら雨漏りなどの失敗もないので安心してチャレンジできるだろう。バックカメラの取り付けは専門ショップに依頼すれば1〜2万円にもなるから、その工賃を節約できるメリットは大きい。

ただし、室内取り付けは可能な車種が限られる。基本的にセダンボディは死角が大きくなるので不可能。また、取り付け可能な車種でも若干視野が狭くなるので、室内に取り付けるか車外に取り付けるかはよく検討したほうがいい。

◆見やすさに配慮したナビ機能交差点拡大図

早速ナビをさせてみた。目的地検索をはじめさまざまなインターフェースはごく一般的だ。しかし操作した感触はかなり快適。というのも、このナビは目的地検索やルート検索が非常に速い。待ち時間がほとんど無いサクサク感が快適さにつながっているのだ。

地図表示もスクロールやスケールの切り替えが高速で快適。その代償なのか、地図は一見シンプルで、交差点の拡大表示もイラストではなく、通常の地図を拡大するだけだ。…と思いきや、ズームすれば市街地図が表示されるし方面看板や3D表示などにも対応しており、必要十分な情報を的確に伝える工夫がなされていることに気づく。

レーン表示、案内板表示、ジャンクションの拡大表示などのガイド機能はごく一般的。ジャンクションの拡大図もまたとてもシンプルなのだが、これはとても見やすく好印象だった。また、ハイウエイモードでは各サービスエリアの設備やインターチェンジごとに料金が表示されるなど情報量が多く、分かりやすい。

車速パルス対応、ジャイロ&加速度センサー搭載ということで気になる測位精度は文句なしだった。非常に長いトンネルや高架下を延々と走行しても自車位置は極めて正確で、ジャイロセンサーを搭載したライバル機と比較しても非常に優秀だといえる。このあたりは、カーナビメーカーとしてのこだわりが見受けられるところだ。

シンプルなナビというと、ともすると表現力に乏しい安物という印象がアルかも知れないが、その点イクリプスのEP001はひと味違う。シンプルな地図に分かりやすい案内画面、そして正確な自車位置表示と、エントリーナビに必要とされる条件を吟味を重ねてうまくまとめ込んだ製品と言える。

《山田正昭》

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