マツダの山内孝社長は10月29日、2010年度第2四半期決算の会見で、「円高で苦しいが、国内生産を落として海外に出て行くことはしない」と述べ、こう付け加えた。
「当社は山口、広島の両工場でつくって海外に出すのが8割あり、将来それが増えていくことを前提に置いているわけだから、円高は非常に苦しいが、地方の雇用のこともあるので、できるだけ踏ん張っていきたい」
部品の海外調達についても、現在の2割から増やそうとはあまり考えていないようだ。価格だけではなく、品質やデリバリーも重要というわけだ。
「それよりも、円高に負けないコストづくりを、地場の企業を含めてグループみんなで取り組んでいくことが大事だと思う」と山内社長。中国地方の経済を支えるマツダとしては、簡単に地場企業を切ることができないのである。