気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年9月7日付
●エコカー補助週内にも終了、申請殺到予算が底つく(読売・2面)
●輸入車円高還元、相次ぎセール、販売が回復(読売・8面)
●日産の中国合弁、独自ブランド車、低価格そろえ12年にも(朝日・10面)
●スカイマーク羽田-中部に深夜便、新幹線に対抗終電後1往復(毎日・2面)
●プリウス首位キープ、新車販売(毎日・7面)
●輸入車販売、日産が連続1位、タイ生産のマーチ寄与(毎日・7面)
●東証9300円台回復、12営業日ぶり(東京・9面)
●電気自動車、三菱自・プジョー共同生産、スペインで12年までに、欧州開拓へ提携拡大(日経・1面)
●追加景気対策、米、インフラに4兆円、高速補修や鉄道建設(日経・1面)
ひとくちコメント
「お急ぎ下さい。エコカー補助金は予算枠がなくなり次第終了」。テレビCMなどで流れているとおり、エコカー補助金制度が9月末の期限を待たずに間もなく打ち切られるという。
経済産業省の委託先で補助金を管理している次世代自動車振興センターが残額を再計算したところ、130億円もの減額修正が必要になり、残り予算が3日現在で218億円となったためである。
きょうの読売が「早ければ週内にも終了となる勢い」としているほか、日経は「一両日中にも打ち切りとなる見通しになった」と報じている。結論から言えば、今から急いで販売店に駆け込んでも「補助金を受け取れない」ことになる。
そこで、すでに購入予約した顧客からは「約束が違う」とのクレームが殺到しそうだが、日経によると「一部の販売店では10〜25万円の値引き実施することで補助金が間に合わない場合の補てんにすることを検討している」という。
8月の新車販売ランキングは、これまで補助金の恩恵を最も受けた『プリウス』がかろうじて首位をキープしたが、7月から1万2000台も減少した。8月に受注予約してもエコカー補助金の期限までに納車が間に合わず、購入を控える動きがみられたためだ。
補助金は打ち切りとなっても「エコカー減税」は継続中。だが、それだけではインパクトは弱い。輸入車各社ではBMWが「勝手にエコカーサポート」キャンペーンを始めたように、補助金終了後はひと味もふた味も違った独自の戦略が顧客囲い込みの決め手となるだろう。