フォードモーターは1日、8月の米国新車販売の結果を公表した。ボルボを除いた総販売台数は15万7503台で、前年同月比は10.7%減。11か月ぶりに前年実績を割り込んだ。
ブランド別では、フォードが前年同月比10.7%減の14万4035台、リンカーンが9.4%増の6428台、廃止が決まったマーキュリーが22.5%減の7040台だった。
フォードブランドの乗用車系では、『トーラス』が前年同月比50.7%増の5122台と躍進。新発売のコンパクトカー、『フィエスタ』も3315台と人気を集める。
しかし、主力セダンの『フュージョン』は、18.7%減の1万7082台と3か月連続で減少。2011年初頭に新型を投入する『フォーカス』も39.5%減の1万5466台と後退する。2011年モデルでエンジンを一新した『マスタング』も、11.4%減の5570台にとどまった。
フォードブランドのライトトラック(ピックアップトラック/SUV/ミニバン)系では、ベストセラートラックの『Fシリーズ』が、前年同月比4.5%増の4万7652台を販売。その一方、『エスケープ』は29.1%減の1万4838台、新型投入を控えた『エクスプローラー』は46.8%減の2474台と落ち込んだ。
マーキュリーブランドでは、大型セダンの『グランドマーキス』が、モデル廃止を惜しむファンのニーズもあって、前年同月比346.8%増の2788台を販売。リンカーンブランドでは、大型SUVの『ナビゲーター』が29.5%増の610台、大型セダンの『タウンカー』が194.6%増の825台を売り上げている。
フォードの今年1‐8月米国新車セールスは、前年同期比18.3%増の127万8340台。同社のケン・クズベイ副社長は、「昨年8月は、キャッシュ・フォー・クランカー特需で、フォーカスとエスケープがクラスベストセラーとなった」とコメント。その反動は大きいとの認識を示している。