日本自動車工業会の志賀俊之会長は30日夜、都内でメディア各社の自動車担当記者と懇談し、日本銀行が同日決めた金融緩和策について「思い切った措置であり、円高是正への効果を期待している」と、追加緩和策を評価した。
志賀会長は日銀が「円高方向への過度の動きに対し、毅然とした対応を示した」とし、日本からのメッセージとして「タイムリーに発信できたのではないか」と指摘した。
一方で志賀会長は「自動車各社がおおむね今期の円・ドルレートを1ドル=90円レベルとしていることからも、現状の円高がさらに進むことは日本のモノづくりにとって危機的」と述べ、生産への海外移転による空洞化の進展に懸念を示した。