NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)と京都大学は25日、トラック・バスの燃費向上と減速感の抑制を両立できる変速システムを開発したと発表した。
新開発の技術では、非円形歯車が変速前後の歯車の両方の形状を兼ね備えることにより、滑らかに減速比を変化させることができる。これにより、変速の際に生じる“駆動力抜け”をゼロにできるため、加速時の燃費を向上させることが可能になる。
また、常に駆動力を伝えられるので、変速時でも速度低下することなく加速できるため、運転者や乗客の疲労軽減、安全性や快適な運転の実現も期待できるという。
さらに、変速の際に回転角度を正確に伝達できるという特徴を生かして、産業機器やロボットの駆動装置への応用や、高齢者向け移動装置など新たなモビリティを実現するための駆動装置としての利用も期待される。
NEDOの研究助成事業の一環として、京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻の小森雅晴准教授が中心となって開発した。