GMの中国合弁、SAIC-GM(上海通用五菱汽車)は19日、中国に乗用車の新たな低価格ブランド、「宝駿」を投入すると発表した。
GMの中国合弁(乗用車)には、上海GMとSAIC-GMの2社がある。SAIC-GMは2002年6月、GMが資本参加し、出資比率はSAIC(上海汽車)が50.1%、GMが34%、五菱汽車が15.9%。2009年はミニバンの『サンシャイン』を中心に売り上げを伸ばし、年間106万1213台を販売している。
SAIC-GMの新ブランド、宝駿は、低価格な乗用車を求める中国ユーザーのニーズに対応するのが狙い。宝駿とは、中国語で「秘蔵の名馬」を意味する。
宝駿ブランド向けの車両は、上海にあるGMとSAICのテクニカルセンターが開発を担当。中国全土に展開する既存のSAIC-GMの販売店をベースに、新たなセールスネットワークを構築する計画だ。
SAIC-GMのShen Yang総裁は、「宝駿は、顧客の期待を上回る世界基準クオリティを、低価格とともに実現する新ブランド」と自信たっぷり。GMチャイナのケビン・ワーレー社長は、「宝駿の投入は、GMの中国成長戦略の一環。宝駿もシボレー同様、中国市場で確固たる地位を築くだろう」と述べている。
宝駿ブランドに関して、具体的な商品や発売時期、価格などは公表されていない。価格は7000ドル(約60万円)台からになるとの報道もあり、競合他社にとっては驚異となりそうだ。