ワールドカップ、サッカー日本代表の対デンマーク戦(24日)、海外メディアも賞賛するほどの快勝で、日本中をわかせたが、ここへきて肩を落とす業界が出てきている。そのひとつが運転代行業だ。
埼玉県さいたま市に本社を置く「チャンピオン運転代行」の関係者は、「いつもなら、5月の大型連休で利用者が一度減り、中旬に盛り返していくという感じだが、今年は6月初旬からのリーグ戦でオーダーが約1割、ガクンと減った。いつもなら一日100から120件のオーダーがあるはずなのだが……」ともらす。
「東京シティ代行」(東京都港区)の関係者も「都内のスポーツバーに駆けつける客たちは、仕事を終えてタクシーや電車で来店し、始発電車で帰ると決めて観戦しているようだ。もしくは地元の近隣の居酒屋や自宅でワイワイとやっているのかもしれないな」と話す。
今回の南アフリカ大会、日本国内オンエア時間は深夜から早朝にかけてが多く、チャンピオン運転代行は「(オランダ戦の日の)埼玉スタジアム周辺もオーダーがなかった。ハンドルキーパー運動などが広く認知されているという背景もあると思うが、やはり日本で観戦できる時間帯も利用減に影響しているのでは」と言う。
決勝トーナメントに進出した日本代表、その1回戦となるパラグアイ戦は29日23時キックオフ。運転代行業の“まさかの利用減”は日本代表がトーナメント上位に駒をすすめればすすめるほど、長引きそうだ。