気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年6月25日付
●参院選438人立候補、消費税・財政で応酬(読売・1面)
●日本人最高は4億3500万円、セガサミー里見会長09年度役員報酬(読売・8面)
●EV計画策定へ、トヨタが新組織(読売・8面)
●役員報酬カット、ホンダ1年延長(読売・8面)
●トヨタ株主総会、リコール問題を陳謝、豊田社長、対応説明(朝日・14面)
●「伝説のテストドライバー」事故死、トヨタの成瀬氏、豊田社長の「運転の師」(朝日・39面)
●スマートフォン商戦激化、日本勢、攻勢躍起(毎日・7面)
●マツダ殺傷、車買い替え多重債務、所持の包丁は前日購入(産経・28面)
●茨城~神戸線9月撤退、4月就航のスカイマーク(東京・8面)
●ホンダ、ストで「意思疎通密に」株主に方針説明(東京・9面)
●トヨタ、富士重に小型車、年1万台供給、開発・生産を分担(日経・1面)
●トヨタ海外工場、外国人トップ3分の1に、権限委譲、意思決定早く(日経・11面)
●フォード、タイに乗用車新工場、450億円投資、アジアに輸出(日経・13面)
●ブリヂストン、純利益770億円、今期予想を上方修正、値上げ浸透が寄与(日経・15面)
ひとくちコメント
眠気は残っても心地よい朝を迎えた人も多かったことだろう。25日未明に行われたサッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会のグループリーグE組の最終戦で、日本がデンマークに3対1で快勝し、決勝トーナメント進出を決めた。
試合終了後、岡田監督は「まず最初の目標だったから、ある意味ほっとしている。最後まで集中を切らさず頑張ってくれた。素晴らしい選手たちを誇りに思う」と語っていた。
「ある意味ほっとしている」ということでは、議長として初めての株主総会を大きな混乱もなく無事終えたトヨタ自動車の豊田章男社長も同じような心境ではないだろうか。
そのトヨタの株主総会について、24日の夕刊のほか、きょうの朝日、毎日、産経、日経が取り上げている。朝日は「リコール問題を陳謝」というタイトルだが、株主からは「リコール問題にトップ自らが渦中へ飛び込み、感激した」など、激励する発言が目立ったことなどを紹介。毎日は「トヨタ再出発へ正念場」として、「新しい成長への具体的な方策が問われる2年目に入った」と結んでいる。
産経も「新成長戦略にかじ」の見出しで、「リコール問題への対策で陣頭指揮を執った豊田社長の求心力の高まりを指摘する声は多い」としながらも、「復活途上にあるトヨタの経営トップが『攻め』の姿勢でどのような実を結ぶのか、まだみえてこない」と指摘する。
すでに世界の頂点を極めたトヨタ。これまで「ベスト16」が最高成績だった日本のサッカーチーム。目指すゴールは違っているが、企業経営もサッカーも一瞬の油断が大きな失点につながることでは相通じるものを感じる。