日立の人間共生ロボット、走行機能と音声認識機能を開発

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日立製作所は、人間共生ロボット『EMIEW2』について配線や床面の段差を乗り越える走行機能と、雑音の中でも人の声を正しく認識する音声認識機能を開発した。

EMIEW2は、日立が2007年に開発した人の早足とほぼ同じ6km/hで2輪の自律走行する小型・軽量ロボット。今回、足回りにアクティブサスペンションと空転制御技術を組み込んだ。

床面の段差に乗り上げた際、アクティブサスが大きな衝撃を柔軟なバネで吸収し、バネの変形に伴うロボットの姿勢の傾きをアクチュエータの伸縮で補正することで、安定した姿勢を維持する。さらに、段差を乗り越える際、空転制御技術が浮いた車輪の過剰空転を抑制し、着地後にも安定した走行を継続する。ホンダの『ASIMO』は段差のある階段を上り下りできるが、これに続くもの。

また、現行のEMIEW2には、左右方向の音の聞き分ける機能を持つが、新たに上下方向を加え、立体的な聞き分け機能に進化させた。頭部に搭載した14本のマイクで、高い精度で雑音を除去するとともに、ロボット内部で発生する雑音専用の除去機能によって音声認識性能を向上した。これによってさまざまな雑音の中でも、人の声を正しく認識することが可能になった。

日立は、今回の新技術などを活用してオフィスや病院での案内・巡回監視するサービスを行う人間共生ロボットの実用化に向けて、開発を加速する方針だ。

《レスポンス編集部》

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