タイヤ専門店の強みをノウハウ化して全国展開、“地元密着”は忘れず

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タイヤ&ホイール館フジ 泉八乙女店
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フジ・コーポレーションのタイヤ&ホイール館泉八乙女店は、2009年の10月にオープンしたばかりの新店舗。仙台北環状線沿いに位置し、広大な駐車場と巨大な店舗を構える典型的な郊外店で、通りにはドラッグストアやレストランなどが軒を連ねる。

姉妹店とはうまく共存

周辺にはマンションや住宅が建ち並び、ファミリー層の顧客も多い。4kmほど東へ行けば、老舗のタイヤ&ホイール館仙台店があるが、棲み分けはできているという。店舗スタッフの栗原聡氏は「仙台店は国道バイパス沿いに位置しており、商圏が非常に広いのが特徴ですが、この八乙女店は近隣住宅街にお住まいのお客様を中心に、地元密着型の運営が特徴ですね」と語る。

泉八乙女店の店舗開業から半年あまりを過ぎたが、「東北の場合は、スタッドレスの装着とサマータイヤへの交換で大きな波が2度来ます。この商戦期にお客様の信頼をいかに獲得するかが重要。おかげさまで来店客は徐々に伸びています」と語る。その要因はなぜか。

◆クルマパーツを扱うショップでも清潔に

「これまではクルマのアフターパーツというと、油まみれのツナギを着て、手が真っ黒…という姿での対応を想像されるかもしれませんが、フジ・コーポでは、スタッフのユニホームも基本的に統一し、作業時はお客様のシートにカバーを掛け、店舗の定時清掃も徹底しています。クルマ好きではなく、女性やファミリー層を獲得するためにも、清潔なお店作りは重要だと思います」(栗原氏)。

なるほど、言われてみれば掃除は行き届いており、接客テーブルなどは同社が輸入販売を手がける家具が備え付けられている。リーズナブルな価格を謳い文句をしている同店だが、居心地の良い環境作りを目指すことにおいては、けっして手を抜いてはいない。

◆大量在庫で“買い時”を逃さない

元は衣料店だった店舗に大改築を施し、半分は倉庫およびピットに、半分は売り場スペースに区分。それでも、店内は広々感があり、ゆっくりじっくりタイヤやホイールの品定めができる。自慢の在庫量は、「需要期にもよるが、ホイールだけでも常時4000本前後は在庫しています」とのこと。実際に愛車の横にホイールを置いてマッチングを確かめることも可能だ。

「目当ての商品が合ってお店に来ていただいたのに、“在庫がないからカタログで発注します”ではお客様は購入をためらってしまいます。やはり実物を確かめていただいて、気持ちが盛り上がっているときに買っていだけることが重要です」(栗原氏)。

◆“ありそうでなかった”業態

栗原氏に今後の目標を聞いてみると、「地元のお客様に信頼していただけるお店になること」と実にシンプル。だが、取扱商品の特化、正確なマーケティングによる在庫販売、スタッフの営業接客・脱着作業の兼務、そしてクリーンで統一された店舗形態と、専門店の強みをノウハウ化して全国展開しているフジ・コーポレーション。意外にも、ありそうでなかった業態だ。

カー用品店は取扱い商品数が限られ、タイヤブランドショップでは特定のタイヤメーカーの商品しか手に入れられないし、地元のタイヤショップはちょっと敷居が高い…。そんなユーザーの要求や需要を逃さず“地元密着”でフォローしているあたりに、長期低落の続くアフター業界で気を吐いている要因が伺える。

タイヤ&ホイール館フジ 泉八乙女店
住所:宮城県仙台市泉区八乙女3-1-2
TEL:022-374-3888
FAX:022-374-3870
営業時間
平日:AM10:30 - PM7:30
土祝日前日:AM10:00 - PM8:00
日・祝日:AM10:00 - PM7:00
定休日:無休
店舗URL
http://www.fujicorporation.com/shop/izumi_yaotome.html
店舗ウェブサイトでも折り込みチラシの閲覧が可能

《北島友和》

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