[ミニマムモビリティ]2030年、2輪の世界

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フォーラム「ミニマムモビリティでワクワク移動」
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パシフィコ横浜で行われた自動車技術会2010年春季大会で19日、2輪メーカー4社(ホンダ、スズキ、ヤマハ、カワサキ)のデザイン部門首脳陣らによるフォーラム「ミニマムモビリティでワクワク移動」が開催され、各社の2030年を見据えたビジョンや、ミニマムモビリティのあるべき姿を探った。

同フォーラムでは、本田技術研究所の小濱光可氏(二輪R&Dセンター、執行役員、デザイン開発室室長)、スズキの守谷安則氏(二輪技術本部、二輪製品・技術統括部長)、ヤマハ発動機の三輪邦彦氏(MC事業本部、技術統括部長、上席執行役員)、川崎重工業の福本圭志氏(モーターサイクル&エンジンカンパニー、技術本部、デザイン部部長)らが登壇。

各社とも2輪の普遍的価値について言及し、今後も2輪開発へ向け絶えず取り組む姿勢を示した。

スズキ・守谷氏:「不完全な乗り物であるところにオートバイの楽しみがある。公共交通の反対側にある極めてパーソナルな乗り物として、時代やライダーの年齢に応じたバイクを開発していきたい。一時期は安全をタブー視してきた感も否めないが、これからは転ばないバイクや危険を回避する制御システムなどの開発にも取り組んでいきたい」

カワサキ・福本氏:「オートバイは、乗った瞬間にアドレナリンが湧き出るというか、人間を変えてしまうほどの魔力がある。“止まらない・曲がらない、でも走りは一番”といわれてきたカワサキも安全性を第一におき、かつライダーの自制心を養う教育活動なども啓蒙していきたい」

次の巨大な2輪市場をアジア圏新興国と定め、各社ともグローバルに展開していくという。台湾やベトナムの市街地などで見られるバイク通勤の巨大群の映像を見せ、ヤマハの三輪氏は「我々の日常では考えられないような乗り方で、バイクをコミューターとして利用している。この人たちは乗っているときはみんな笑顔。“奇想天外”“超接近”“渾然一体”という新興国市場に次世代の2輪のパラダイムシフトがある」と話した。

ホンダ・小濱氏:「2輪ビジネスは新興国向け小型バイク市場の伸びが顕著。バイクに跨るアジアの人たちの笑顔は、スピードなどではなく、乗り物に乗って移動する楽しさ、個の移動の楽しさからきていると思う。これまでは速いものへの追求というテーマでスケッチを描いていたいが、これからは“2輪のあるライフスタイル”を描けるデザイナーが求められる時代だ」

《レスポンス編集部》

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