プジョーは23日に開幕した北京モーターショーにおいて、総勢15車種を展示した。その中でも注目は、『408』『SR1』『5byプジョー』の3台だ。
新型408は、『308』をベースに開発された中国向け4ドアサルーンで、従来の『307サルーン』の後継モデルに当たる。モダンなルックスに高い安全性と広い室内空間が特徴。全長は4680mmで、308のハッチバック(全長4290mm)と比較すると、408のほうが390mm長い。生産は、プジョーの中国合弁、東風プジョーが担当。発売前の予約台数が、4万台を超える人気となった。
SR1は、今後のプジョーのデザインの方向性を示すコンセプトカー。その表情は、薄型LEDヘッドランプにコンパクトなグリルを組み合わせており、イメージが現行プジョー車と大きく異なる。
パワートレーンは、プジョーが2011年に『3008』で実用化する「ハイブリッド4」。フロントには直噴1.6リットル直列4気筒ターボ 「THP」(218ps)を積み、リアアクスルにモーター(95ps)を置く。トータル出力は313psで、エンジンが前輪、モーターが後輪を駆動する 4WDだ。欧州複合モード燃費は20.4km/リットル、CO2排出量は119g/kmと環境性能は高い。
5 byプジョーは、プジョーの最上級サルーンのコンセプトカー。現行『407セダン』と『607』の 後継車、『508』を示唆したものと見られる。
パワートレーンは、SR1と同様に「ハイブリッド4」だが、エンジンはディーゼル。フロントのエンジンは、2.0リットル直列4気筒ターボディーゼル「HDi FAP」で、最大出力165psを発生。リアに置かれるモーターは、最大出力38psで、トータル203psを引き出す。エンジンが前輪、モーターが後輪 を駆動する4WDで、欧州複合モード燃費は26.3km/リットル、CO2排出量は99g/kmだ。
プジョーの2009年中国販売は、08年比44%増の41万台と急増。2010年は、09年比30%増の53万台を目指す。プジョーのビンセント・ランバウドCEOは、「PSA(プジョーシトロエン)の目標は、2015年までに世界第3位の自動車グループとなること。そのために、中国市場は非常に重要」と述べている。