アウディ ルマン新型…フロントデザインとカラーリングを変更

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R15プラス
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アウディは5日、ルマン24時間耐久レースの最高峰、LMP1クラスに参戦する「R15プラス」を正式発表した。2009年の「R15TDI」に対して、空力性能向上を目的にフロント部のデザインを変更。マシンのカラーリングも新しくなっている。

アウディは1999年、3.6リットルV型8気筒ツインターボ(625ps)を積む「R8」でルマンに参戦。2000 - 05年の6年間に、5度の勝利を手にした。2006年からはエンジンをディーゼルに変更。5.5リットルV型12気筒ツインターボディーゼル「TDI」(700ps)搭載の「R10TDI」を投入し、06 - 08年、3年連続でタイトルを獲得している。

R15TDIは09年、R10TDIの後継マシンとして投入された。R10のV型12気筒よりも小型軽量で、燃費やCO2排出量を削減した5.5リットルV型10気筒ターボディーゼルを搭載。最大出力は600ps以上、最大トルクは107kgm以上というスペックだ。マシンのデザインも一新されており、F1マシンのようなフロントノーズや新デザインのリアウイングなどを装備。LEDヘッドランプも採用された。

10年のR15TDIは、ルマンLMP1クラスのディーゼル搭載車に導入された新レギュレーションに対応。新レギュレーションの柱が、エアリストリクターの小径化と、過給器のブースト圧低減だ。これによりR15TDIは、最大出力が590psと2009年マシン比で10ps以上ダウンする。

そこでアウディは、エアロダイナミクス性能の向上で、パワーダウンに対処。とくにマシンのフロントセクションは一新され、2分割のフロントノーズを新採用。アウディによると、Cd値やダウンフォースを向上させているという。

さらに、冷却系や燃料タンクシステムも改良。09年のルマンの経験から、とくに燃費と信頼性の向上に重点を置いて、10年マシンは開発された。また、夜間のライト性能も引き上げられている。

今回、披露されたニューマシンは、R15TDIの進化形という意味を込めて、R15プラスと命名。カラーリングに関しても、09年よりもレッドの面積を拡大した。コクピット周りには、カーボンファイバーのブラックカラーがそのまま使用され、アグレッシブなイメージを醸しだしている。

R15プラスの実戦デビューは11日、南フランスで行われる「キャストゥレ8時間耐久」。その後、5月9日にベルギーで行われる「スパフランコルシャン1000km耐久」などに参戦し、実戦でのテストを重ねる。そして、2010年のルマン24時間レースは、6月12 - 13日に開催。アウディが目指すのは、もちろん総合優勝だ。

《森脇稔》

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