タイヤ…YOKOHAMA『DNA Earth-1』
ホイール…カールソン『ECO LINE 1/16BE』
■インチアップはどこまで可能か
エコカーは今最も人気のあるジャンルだけに、同型車を見かけることも多い。人気車であればあるほど、個性を主張するドレスアップをしたくなるものだ。
タイヤ&ホイールでドレスアップといえばやはりインチアップがキーワードとなる。最近はとにかく巨大なホイールを、という風潮もあるが、実際はどこまで可能なのだろうか。
『プリウス』や『インサイト』の場合でも、可能かどうかだけでいえば、19インチでも20インチでも履かせることは可能だ。しかし、走行にはかなり気を使わざるを得なくなるし、設計時の想定を大きく上回る大径ホイールはハンドルングにまで悪影響をあたえかねない。そもそもインチアップには、いい面とともに悪い面もあることは知っておいて欲しい。
インチアップのいい面とは、タイヤのサイドウォールが少なくなるので剛性が上がり、ダイレクトなハンドリングを味わえること、接地面積が増えるのでグリップがよくなり、コーナリングやブレーキングの限界が高くなること。外観上では迫力や高級感が演出され、スタイリッシュになる。逆に悪い面は、乗り心地が固くなり、燃費が低下する。また、前述のように過度のインチアップは直進安定性などハンドリングを低下させる危険がある。
ドレスアップのためならほかのことはある程度犠牲にしてもいい、というのなら別だが、そうでなければやはり最大でも18インチ程度にしておくべきだろう。個性はホイールの大きさで競うのではなく、デザインで主張するべきだ。
ではそのホイールはどれがおすすめか。ドレスアップでは、完全に好みの問題なのでどれが一番とは決められない。一般的にはスポーティ志向ならスポークやメッシュ、ゴージャス志向ならディッシュやスパイラルとなるだろう。個性的に、しかしキワモノは避けたいという人なら海外ブランドも狙い目だ。カールソンの「ECO LINE 1/16BE」などはどうだろうか。
カールソンはメルセデス系専門のチューニングメーカーとして有名だが、日本車向けホイールもリリースしており、アウトバーンで鍛えた品質と独特のデザインが人気を博している。
■インチアップに最適のタイヤとは
一方のタイヤだが、ハイグリップタイヤをおごるのもひとつの手ではある。しかし、インチアップによる乗り心地や燃費の悪影響を出来る限り低減してくれるタイヤであれば、よりトータルバランスの高いドレスアップができる。そこで、YOKOHAMAの「DNA Earth-1」はどうだろう。YOKOHAMA独自のオレンジオイル配合により、転がり抵抗を低減したエコタイヤでありながらウェットグリップも確保したエコタイヤだ。
YOKOHAMAはエコタイヤのラインアップが豊富で、その中でDNA Earth-1はオールマイティなパフォーマンスを重視した方向性になっている。静寂性や乗り心地も意識した高バランスなタイヤなのだ。しかも、インチアップ時の偏摩耗を抑えるウェアコントロールショルダーの採用、ショルダー部をラウンドさせ、扁平率が低くても突き上げを感じさせないラウンドプロファイルなど、インチアップ用途を強く意識した設計がなされている。このタイヤならインチアップしても快適性を犠牲にしなくて済むはずだ。