スウェーデンのNLVソーラー社は、3月2日に開幕するジュネーブモーターショーに、4シーターのEVスポーツカーコンセプト、『クワント』(QUANT)を出品する。512psを発生するツインモーターを搭載。0-100km/h加速は5.2秒、最高速は275km/hの性能だ。
NLVソーラー社は、太陽電池やEVパワートレインを手がけるスウェーデン企業。2009年のジュネーブでは、サーブ買収で名前が挙がったスウェーデンのスーパーカーメーカー、ケーニグセグ社と組んで、クワントを公開した。今年のジュネーブで披露するのは、その進化バージョンだが、今回はNLVソーラー社単独での出展となる。
前回のコンセプトカーから変わったのは、そのスタイリング。NLVソーラー社が公表した写真からは、斬新なガルウイングドアはそのままに、ヘッドライトなどが現実的デザインとなっているのが確認できる。大人4名が快適に移動できる室内空間は健在だ。
パワートレインは、基本的に2009年のコンセプトカーを踏襲。重量わずか140kgという2個のモーターを搭載し、それぞれが後輪左右を駆動する。モーターの最大出力は512ps、最大トルクは72.9kgmと非常にパワフル。カーボンファイバー製モノチューブシャシーにアルミ&カーボンボディを組み合わせ、車両重量は1770kgにまとめられた。その結果、0-100km/h加速5.2秒、最高速275km/hという高いポテンシャルを発揮する。
バッテリー(2次電池)の詳細は公表されていないが、NLVソーラー社が開発した「FAES」(フロー・アキュムレーター・エナジー・ストレージ)システムを採用。充電時間はわずか20分で、最大480kmの航続が可能。ボディ全体を覆うように太陽電池パネルを装着し、走行中でもバッテリーへの充電が行える。回生ブレーキも装備された。
NLVソーラー社は、このクワントを2012年までに発売する計画。3月のジュネーブで披露される実車の完成度が注目される。